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吉祥寺アートウォーク > News&Topics >2012.05.22 井の頭公園近くのギャラリー石田で『川上金一作陶展』

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井の頭公園近くのギャラリー石田で『川上金一作陶展』

5月18日(金)から5月26日(金)まで開催

「川上金一 陶展」ギャラリー石田

井の頭公園に程近い閑静な住宅街の中にあるギャラリー石田(三鷹市井の頭4-23-11)で現在『川上 金一 陶展』が開催されている。

作品は小皿や片口、湯呑み、珈琲カップなど日常使いの磁器の食器や花器など約70点。
家庭で実際に使う感じを想像できるリビング空間で作品を楽しむことが出来る。

川上金一氏は岐阜県恵那市岩本町に窯元をかまえる陶芸家。
近年は関西、中部を中心に作品発表を行っており、ギャラリー石田では3年ぶり5回目の個展となる。

土を焼いて作る陶磁器には陶器や磁器があるが、川上氏が作るのは陶器ではなく磁器だ。市場に出ている食器の中で、磁器は陶器よりも数が多く、家庭でもよく使われているものだが、実は、手作り品としては陶器よりも圧倒的に少ない。その理由は、磁器の材料である素材が手作りしにくい性質を持つからだという。一般的に流通している磁器は、ほとんどが量産品で、磁器の作家も少ないのだそうだ。

それにもかかわらず、川上氏が磁気で作陶を続けるのは、磁器独特の透明感や雰囲気が好きだからだという。この扱いにくい素材でどこまで自分で出来るか挑戦する意味もあると語る。

石を粉砕した「陶石」という土を主原料とする磁器は、陶磁器の中で最も固く、陶器に比べて薄手で軽い物が多い。また、指ではじくと金属製の高い音がしたり、ひんやりとした質感、白くガラスのような滑らかな硬質さを持つのが特徴だ。

薄く硬質的なイメージの多い磁器だが、川上氏の作品はひと味違う。
透明感のある淡いグリーン、なめらかで角のないフォルム。
白磁の凜とした力強さの中に、とろりとしたやわらかな温かさを併せ持つ不思議な印象を受ける。

この独特の質感は、実は釉薬(ゆうやく)のかけ方にあるという。釉薬を薄く一度かけた後、乾燥させてまた上から薄くかける。それを4回程繰り返す。釉薬を少しずつ重ねることで、この作品独特の透明感と深み、なめらかで温かみのある器が完成する。

器を手にすると、手のひらにすっと馴染む感じがやさしく、口あたりも滑らかで心地よい。色合い、形、透明感、やわらかさ。どれも川上氏の器に対する真摯な想いが見事に現れているのだと感じる。使い手にもそのシンプルで研ぎすまされた感覚が自然と伝わるのだろう。

価格も普段の生活で遠慮なく使ってもらえるよう手頃に設定されているのも嬉しい。
手作りのぬくもりを感じる器を、生活の中にちょっとした彩りに添えてみるのも楽しいだろう。

作陶展は26日(金)まで開催。入場は無料。

『川上金一 陶展』詳細案内

日時:2012/5/18(金)~5/26(土)
営業時間:11:00~19:00
休館日:会期中無休
場所:ギャラリー石田
住所:〒181-0001 東京都三鷹市井の頭4-23-11
TEL:0422-47-7468

川上金一 プロフィール

 

 

昭和26年 愛媛県に生まれる。
昭和46年 京都清水の窯元にて陶芸を学ぶ。
昭和48年 「釉研究会」を結成し、陶磁器うわぐすりの研究誌「釉報」、「高火度基礎試験」を発表。
昭和56年 名古屋市郊外に独立。白磁、青磁を中心に制作。
現在は岐阜県恵那市岩村町に工房を構える。
京都伝統産業技術コンクール、朝日陶芸展、日本陶芸展、東海伝統工芸展入選。
「川上金一 陶展」ギャラリー石田

輪花の一輪挿しや変形皿、
自然にできるゆがみがモダンな
カップ&ソーサー

「川上金一 陶展」ギャラリー石田

飯椀や湯のみ、マグカップなども多数

「川上金一 陶展」ギャラリー石田

自然光の中での色味もまた美しい

「川上金一 陶展」ギャラリー石田

角皿や小鉢、変形大皿なども

「川上金一 陶展」ギャラリー石田

緑茶のグリーンも器によく合う

「川上金一 陶展」ギャラリー石田

井の頭公園の裏にある緑豊かな
住宅に併設されたギャラリー石田

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