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ギャラリーFace to Faceで「春のような処」森田MiW展
「ここち良い柔らかさと充足感」に包まれた動物や花々のイラストを展示
吉祥寺のギャラリー ・フェイス トゥフェイス(武蔵野市吉祥寺南町1)で森田 MiW(もりたみう)さんの個人展「春のような処」が開催されている。
書籍や雑誌のカバーイラスト、挿絵、装画といったイラストレーションの仕事を中心に活動している森田さんであるが、より"アート"を意識した作品も制作しており、それらはギャラリーで発表をしている。
今回の個展は春がテーマで、平面絵画17点と立体1点を展観。メインの平面絵画は、主に鉛筆、色鉛筆、アクリル絵の具などで描かれているが、webや印刷物では表現できない手触り感にこだわった作品作りをしているという通り、ティッシュペーパーを張り子のようにして凹凸を出すなど工夫された作品ばかりだ。これらは森田さんが学生時代に陶芸を学び、人形作家として活動していた以前の経験から生まれた彼女の作風の特徴のひとつといえるだろう。
また、作品中に出てくる人物、動物、植物も非常に独創的だ。いそうでいない動物達の造形の面白さは、特に際立っている。ギャラリーオーナーの山本氏は「彼らは決して声高にはしゃべらず、大げさな表情もしないが、美しい色のハーモニーとふんわりとした形に包まれて幸せそう。まさに“ここち良い柔らかさと充足感”に包まれている」と話す。
「春は何かが始まりそうで、でも少し面倒で、フワフワと優しくて、そしてそれが得体の知れない不安を煽ったりして・・・。色んな春を、春爛漫のこの場所で共有して欲しい」そう話すのは作者の森田さん。よく見ると、描かれている女性は妊娠していたり、動物達は子育てをしていたり、作品中にいくつも“誕生"が描かれていた。春のような処は、心の有り様としても捉えることが出来る。森田氏が日々に出会う『美しいもの』や『楽しいこと』、そして『ちょっと不思議でおかしなこと』を描いた画面で見つけてみても面白いだろう。
場所は、井の頭公園にほど近いギャラリー。会期中はちょうど公園の桜が見頃となるため、作品鑑賞と満開の桜あわせて春を満喫してみては如何だろうか。なお展覧会では作品展示の他に4月始まりのカレンダー(1500円)の販売や、来場者へのプレゼントとしてしかけが施された森田さんオリジナルのしおりが用意される。
展覧会は、4月22日(日)まで開催。入場は無料。
森田MiWプロフィール
- 大阪府生まれ
大阪芸術大学・工芸科で陶芸を専攻。卒業後、テキスタイル&人形作家として活動。その後フリー・イラストレーターとして活動。
90、大阪天満橋・ギャラリーSPOONにて個展。
91、大阪梅田・ギャラリークリアートにて合作展。
92、大阪梅田・LOFTスタイリングギャラリーにて企画個展。
京都山科・ギャラリーCASAにて企画個展。
95、大阪天満橋・ぎゃるりOuにて個展
04、05、東京三鷹・ギャラリー犀にてグループ展。
07、東京三鷹・デイリーズ・ギャラリーにて二人展。
10、東京吉祥寺・gallery re:tailにて個展。
11、東京代官山・ヒルサイドテラスにてグループ展。
『WORKS』
[広告]
「三菱電気/カタログ」、「SONICARE/雑誌用広告」
「サニクリーン/季刊誌表紙」
「UCC/カレンダー」、「SONY生命/季刊誌A-Style」
「YOKU MOKU/菓子箱」他
[書籍・CD]
「ディスカヴァ−21/あなたに伝えたかったこと」
「ソニー/ぴあのピア」
「自然食通信社/自然なお産献立ブック」
「岩波書店/16歳 親と子のあいだには(平田オリザ 編)
「岩波書店/ハンセン病を生きて(伊波敏男 著)
「岩波書店/思春期ってなんだろう(金子由美子 著)他
[雑誌]
「リクルート/ケイコとマナブ」「マガジンハウス/anan」
「サンケイ新聞社/シティリビング」「小学館/美的」
「ディジットブレーン/ナース専科」「新潮社/小説新潮」
「ベネッセ/ひよこクラブ」「新美容出版/しんびよう」
「集英社/COSMOPOLITAN」
「世界文化社/家庭画報」「主婦の友社/ゆうゆう」
「アシェット婦人画報社/marie claire」
「日経BP/日経マネー」「日経BP/日経ヘルス」 他
「春のような処」森田MiW展詳細案内
- 日時:2012年4月7日(土)~4月22日(日)
- 営業時間:12:00~19:00
- 休廊日:月曜休廊
- 場所:ギャラリー・フェイス トゥ フェイス
- 住所:〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-18-8
- TEL:0422-70-0885