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吉祥寺アートウォーク > News&Topics >2012.1.13 『ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア』@ギャラリー・ボンブラ

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「ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア」

吉祥寺、ギャラリーボンブラで2月9日(木)まで開催

ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア

ギャラリー・ボンブラ(武蔵野市吉祥寺北町1)で模型作家・竹内信善氏の恐竜フィギュア展が開催されている。展示はティラノサウルスの模型やパネルなどで、細部まで精巧に作られた恐竜は今にも動き出しそうなほど躍動感に溢れている。

子供の頃から模型などの立体作品を作ることに長けていた竹内氏の原点は中学1年生に遡る。初めての本格的な作品は「りんご」だった。当時、不登校をしていた竹内氏のもとを訪れた担任教師に勧められ、美術の課題であったりんごの制作に取り組んだのがきっかけだった。授業では粘土を使用していたが、竹内氏はポリエステルパテという模型用の素材を使用し、自宅で3カ月を費やして作品を提出した。提出時に先生が本物のりんごと勘違いをしたほど、そのりんごは精巧に作られていた。

それから竹内氏は本格的にガレージキットと呼ばれる少数生産の模型制作にのめり込んでいった。映画『ゴジラ』を見て「格好いい」と思えば、それまでになかったゴジラの模型を自分で作ってみる。映画『ジュラシックパーク』を見れば恐竜を作ってみる。そうして作り続けるうちに、販売を考えるようになった。東京で開催される世界最大のガレージキットのイベント、ワンダーフェスティバルに出展したのは中学3年生のときだった。

ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア

ガレージキットの生産費用は馬鹿にならない。さらに竹内氏は香川県在住だ。中学生が小遣いの全てを叩いて模型の材料を買い、はるばる東京に出向き、売れるかもわからない模型を作り、赤字覚悟で出品し続けた。しかし、年を重ねるごとに作品の売れ行きは徐々に伸びていき、専門雑誌にも度々取り上げられるようになった。気づけば人気作家になっていた。

“多くの人たちに模型や恐竜の魅力を伝えたい”という思いから、竹内氏は現在、作品展を開いたり、子ども向けのワークショップを開催したりしている。竹内氏はワークショップで子どもたちに「皮膚の色や瞳の色など、分からない部分が恐竜にはまだまだある。そこが恐竜の魅力。模型をみて納得するのではなく、自分なりの恐竜を想像してみてほしい」と話す。

作品に現れる生き生きとした躍動感や生命力は、純粋に模型制作に向き合い続けた「ただ好きだから」という思いによるのかもしれない。少年が感じた「カッコいい」という憧れが、フィギュア好きの“オタク少年”をいつしかプロの模型作家にしていた。

(c) 2001-2011 Shinzen Takeuchi

「ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア」詳細案内

日時:11/12/27(火)〜12/2/9(木)
ウインドウ展示:夜間照明により終日鑑賞可
ギャラリー展示:金・土・日曜日の13:00〜19:00
場所:ギャラリー・ボンブラ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺北町1-2-11

竹内信善プロフィール

1980年 香川県生まれ
1995年 ワンダーフェスティバルに初参加(以後、毎年参加)
1996年 第13回ハンズ大賞入選
1997年 第14回ハンズ大賞審査員特別賞受賞
2000年 映画[オーディション]撮影用に恐竜模型の貸し出し
2001年 牟礼町石の民族資料館企画展[恐竜アート展]作品展示(香川県)
2002年 SEGAクレーンゲーム景品「ガメラ3」原型制作を機にフィギュアの商業原型制作を始める
2002年 SHINZEN造形研究所、オリジナルガレージキットの通信販売開始
2002年 恐竜作家グループ展[DINOS]に出展(兵庫県)
2003年 恐竜作家グループ展[DINOS 2]に出展(兵庫県)
2004年 恐竜作家グループ展[DINOS 3]に出展(大分県)
2005年 天王寺図書館にて作品展示(大阪府)
2006年 ワンダーフェスティバル内[ガメラ モールディング コンテスト] HOBBY JAPAN賞受賞
2006年 初個展SHINZEN's DINOSAUR EXHIBITION(東京都)
2006年 新宿タカシマヤフィギュア作家の新世界展(東京都)
2007年 MONSTER VIVA!!ステージイベント「恐竜王国2007関西恐竜造形家サミット」参加
2007年 丸善本点、丸の内OAZO「人・形(ヒトガタ)展」に出展(東京都)
2008年 Gallery花影抄「Netsuke&Accessory[Silver/Glass]」に出展(東京都)
2008年 阪急百貨店うめだ本店「夏休み フィギュア博覧会」に出展(大阪府)
2008年 丸善本点、丸の内OAZO「人・形(ヒトガタ)展」に出展(東京都)
2009年 高松市教育委員会 高松市石の民俗資料館特別展「恐竜フィギュア展~竹内信善 古生物アートの世界~」(香川県)
2010年 佐賀県立宇宙科学館「恐竜展~トリケラトプスの世界~」展示用復元模型制作
2011年 e-とぴあ かがわ「竹内信善 恐竜アート展」(香川県)
2011年 周南市徳山動物園「恐竜フィギュア展」(山口県)
2011年 佐賀県立宇宙科学館「恐竜展2~肉食恐竜の世界~」展示用復元模型貸出
2011年 ヤマダ電機LABI1高崎「恐竜フェスタ2011~ロボットティラノと恐竜フィギュア~」(群馬県)
2011年 高松市教育委員会 高松市石の民俗資料館特別展「恐竜フィギュア展2~竹内信善 古生物アートの世界~」(香川県)

ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア

ティラノサウルス成長曲線

ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア

壁面には恐竜模型のポスターがずらり

ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア

細密に作られたティラノサウルスのヘッド

ストリート・ウインドー展2012 竹内信善 恐竜フィギュア

夜間も外から観覧出来るギャラリーボンブラ

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