浄法寺漆の器(じょうぼうじうるしのうつわ)
『浄法寺漆の器』展@器と道具 つみ草
吉祥寺の器と道具 つみ草(武蔵野市吉祥寺南町2)で、『浄法寺漆の器』展が開催されている。
浄法寺は、国内の漆の約60%を生産するという岩手県二戸市にある漆産地。漆の質が非常に高いため、鹿苑寺金閣や中尊寺金色堂といった日本の国宝や重要文化財の修理・修復などにも使用されているという。
今回はその『浄法寺漆』の箸やお椀、酒器などがつみ草で展示・販売されている。企画展について、店主の小林さんは以下のように話す。
「漆は一般の方にとって、どうもよく分からないと言われるんです。100円ショップで売っているような、漆っぽい器もあればデパートで何万円もする漆もある。どれが正しい漆なのかを伝え、また漆の本当の良さ知って欲しいと思ったんです。そうしないと、漆の文化が無くなってしまいますから。」
"漆"の語源は、一説には"麗しい"からきているという。その言葉通り本物の漆を使った器は、どれも美しく、使えば使う程に艶が出て綺麗な飴色となる。(つみ草の店内に実際に5年経過したお椀も置いてある)。また浄法寺漆の器は、作家の数が少ないため、誰が作ったものかはっきりと分かる。器は通常10年以上使えるもなので、修理の依頼などが頼みやすいのも特徴のひとつ。そして、他の漆器産地と比べて、伝統的な形にはあまりこだわらず、“生活を楽しむための器もあっていい”という考えのもと、シンプルで使いやすい器だけでなく、絵をいれた遊び心溢れる器なども数多く見られた。
会期中、浄法寺からは作家も来店。11月5日(土)6日(日)には若手漆芸家の鈴木真樹子さんが訪れた。11月12日(土)13日(日)には人気作家の玉山保男さんが来店する予定。
是非この機会に、本物の漆に直接触れてみては如何だろうか。
『浄法寺漆の器』 展詳細案内
- 日時:2011年11月1日(火)〜11月13日(月)
- 場所:器と道具 つみ草
- 住所:〒180-0003 東京都武蔵野市吉祥寺南町2-20-3
- TEL:0422-24-9585
二戸市浄法寺塗 漆の滴生舎
- 住所:岩手県二戸市浄法寺町御山中前田23-6
- TEL:0195-38-2511
Links
- 二戸市浄法寺塗 漆の滴生舎:http://www.tekiseisha.com/