コピスアートプログラム
コピスアートプログラム『ライブ<公開>オークション』@コピス吉祥寺
吉祥寺の大型商業施設「コピス吉祥寺」(武蔵野市本町1)で7月3日(日)、若手アーティストの絵画作品のライブオークションが開催された。コピスアートプログラムでのライブオークションは今回で2度目となる。
地域住民と若手アーティストの架け橋となりつつあるイベント
コピス吉祥寺では、"新しいアート文化の発信"、"アーティストの発掘"を目的に、芸術支援活動を継続的に行っている。その一つに「コピスアートプログラム」がある。現役の美大生や大学卒業後5年未満の若手アーティストの作品を毎月展示し、来館者の人気投票やサイレントオークション(書面入札)を実施するというものだ。コピス吉祥寺のA館とB館をつなぐ5階連絡通路に常時展示されている。今回のライブオークションは、その展示のイベント版だ。
ライブオークションには誰でも参加することが可能で、ふらりと立ち寄る人も多い。ワインなどの飲み物が振る舞われる中、イベントはハープとフルートの演奏で幕を開ける。曲目は「浜辺の歌」や「ダニー・ボーイ」など馴染みのあるものが中心で、演奏の合間には楽器の解説なども交え、子供たちが目を輝かせる光景が見られた。
その後、武蔵野市立吉祥寺美術館館長・養田重忠氏の挨拶からライブオークションが開始。出品作品は全12作品であったが、チャリティーということで、吉祥寺美術館から特別にロット0が提供された。オークションにかかる内容は、「美術館を学芸員の案内付きで見学できる権利」。さらに美術館案内のあとに、館長の養田氏とお茶を飲みながら歓談できるという。100円からスタートしたオークションは白熱し、最終的に2000円で競り落とされた。
ロット1~12の作品は、作家本人が解説しながら競売にかけられる。入札額は10000円~50000円とリーズナブルなこともあり、参加者の中には所謂、"衝動買い"をする光景もまま見られた。途中から参加し、ロット12の最後の作品を50000円で購入したのは、地元に住む女性とそのお孫さん。女性は「静岡から遊びに来ている孫とたまたま通りかかっただけ。買うつもりで参加した訳ではなかったが、孫が気に入ったので衝動買いしました。素敵な作品なので、良い買い物です」とにこやかに話していた。
出品したアーティストの小林真理江さんは、「自分で持っているだけでは作品は未完成だと思う。だから、『所有したい』と思っている人にこうした場で買ってもらえ、さらに買い手と直接話す機会があって嬉しい」と話す。さらに、「定期的にあるこうした機会が、私たちのような若いアーティストが作家活動を続けていく力になっていると思います」
次回のライブオークションは10月29日を予定。地域住民に支えられながら、地域と共に成長していく若きアーティストたちの作品が楽しみだ。
コピスアートプログラム「ライブ<公開>オークション」
- 次回予定:10月29日(土)
- 場所:コピス吉祥寺
- 住所:〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-5